二個の鍵。(#2)
二個の鍵。(#1)の続きです。
二つ目は自宅保管「金庫の鍵」捜索の話。
ずっと気になっていたことがあった。
家庭用の小さな金庫の中に収納してあった筈の何本かの硬貨のことだ。
確か、500円玉×50枚と、他何本かだったと記憶している、
(記憶にならない。)
災害が多くなったことで、硬貨は変質しにくい(焼失など)と亡き母が保管していたものの一部だった。
生前、
「持ってく?」
と、簡単に手渡してくれたので断ることもなく頂いたものだ。
すぐに使うこともなかったので母同様に金庫に収めていた。
そんな些細なことでも、何か災害に遭った時、そこに硬貨があるということだけで気持ちに余裕が持てるものだったように思う。
(現金よりも防災グッズや食料を揃えるのが先なのだが・・。)
ただ、その金庫の鍵の所在場所がはっきりとしない。
「多分?あそこにある筈だ」
くらいの認識で確かめているわけではなかった。
もう何年入れっぱなしになっているのか・・・。
もう、はっきりさせる時期に来ている、確かめようという気持ちになっていた。
何故なら、数万円分の使用可能なお金のことなんだから。
と、いうことで意を決して探し始めた。
そのための時間を作ったのだ。
机の引き出し?
鍵のついた貴重品の引き出しの中の財布や袋の中?
もうあまり使用しないが、別室の元はライティングビューローの引き出し?
では、そのWBの引き出しの鍵は?
上記の場所を一つ一つ探してみた。
はっきり言って無用になったものばかりが出てくる。
WBの鍵は机の引き出しにあった。
その鍵を持ってWBの引き出しをあけようとしたら、鍵はかかっていなかった。
手紙類や書類が収まっていた。
う~ん、手紙類はもう一度後日分別して廃棄するものを決めることにした。
書類ももう資料にもならないものだ、廃棄としよう。
WBの引き出しの中には見当たらないので一旦鍵を掛けた。
自分の、物の収納の仕方から考えると、どうしても貴重品の引き出しの財布類の中
にしか収めない筈と踏んで、もう一度一つ一つ入念に調べた。
やはり一番大事なものが入った財布の片隅に小さな鍵があった。
一回は見落としていた。
しかし、金庫の穴に合うかは分からない。
金庫のダイヤルの数字は開ける状態にしてテープで留めてあるので鍵さえ合えば
開く筈だ。
ドキドキしながらこれが最後のチャンスだと決心して鍵を差し込んだ。
「おっ!反応した!」
扉が開いたのだ!
まだ、デジカメなどが無い時代の、写真のネガが収納されていた。
その片隅に数字の書かれた包みがあった。
重たい。
これだ!
硬貨の包みだ!
その中の一本。
包装紙には平成23年4月1日と記載されていた。
ほう~、12年もの歳月が経ったのだ。
500円×50=25,000円
他には、
500円×40=20,000円
100×50=5,000円
合計50,000円が硬貨で出てきたのだ。
やっぱり放置しておくには勿体ない額だ。
後日、銀行で入金して今回の硬貨捜索の顛末は終了となったが、キーは
”金庫の鍵の収納場所”を明確にしておくことだろう。
お恥ずかしい話ですが、140枚もの硬貨をATMで入金しようとしていたのを行員さんが見かねて窓口でと声を掛けてくれた。
その時に、”硬貨を入金時に掛かる手数料”の話になった。
一円玉から500円玉まで銀行では501枚目から手数料が発生し、
郵便局では一枚目から手数料が発生するとのことでした。
1円玉が貯まってしまったからと言ってジャラジャラと入金しようものなら
例えば、500枚として500円入金のために1,000円以上の手数料が発生するということなのだ。
(手数料の詳細は未確認。銀行員さんの話による)
大手の都市銀行の手数料は地方都市の銀行の手数料とは違うかもしれませんが、
私の口座の銀行では500枚までは手数料発生無しでした。
キャッシュレス決済が進む今日では、現金は勿論、硬貨などジャラジャラ持ち歩く
なんて最も避けられる事。
だから、家の中には触れることのなくなった硬貨が置き去りになっていることも
あるかと思います。
”500枚まで、銀行で”、を基本に整理してみるのもいいのではないでしょうか?
ただ、数え間違いのないように、ご注意を!
499枚は手数料なし、501枚では手数料支払う羽目になります!