それって当たり前?

日々感じたことを徒然に。

心をつなぐ大屋根ふき。岐阜県白川郷。

 

 

 

以下引用

 

世界遺産白川郷 心をつないだ大屋根ふき(2001年)

ハイビジョンスペシャル 世界遺産白川郷 心をつないだ大屋根ふき(2001年)

岐阜県白川村の荻町地区「白川郷」で、大きな合掌屋根を持つ長瀬家のふき替えが80年ぶりに行われた。

時代の波が押し寄せる中、人々が長い間大事にしてきた「結い(ゆい)」とよばれる助け合いの絆で、

大屋根ふきが実現したのだ。

まるでアリのように屋根に群がる人々!総勢500人が力を合わせて合掌屋根をふき上げてゆく様子はまさに圧巻。

 

上記引用

 

 

2011年までには8軒あった。
その後は結いでは無いそうだ、と言うのが現状らしい。
 
 
私は2014年の2月に「白川郷のライトアップを見るツアー」で実際に訪ねていたので、そこの空気感や寒さがわかり、
あの日のライトアップを見るために小高い丘に真っ暗な道を登って行ったことも思い出しました。キョロキョロ
 
足元をライトで照らしながら、滑らないように歩き、行き着いた広場には既に相当の数の
観光客がいて賑わってました。
 
人が住んでいる民家にを見学することもできて囲炉裏を囲んだ記憶があります。
 
 
(写真の女性は無関係です。)
 
 
 
ちょっと暗くて、写真家が撮ったものとはかけ離れていますが、
雰囲気は体験できました。
 
 
NHKハイビジョンスペシャルの番組では、当主の長瀬家の長男さんが結いの人達にお願い
するだけで屋根吹き替えができるのか、苦悩と活動する様子が紹介されていました。
 
実際には不可能かもしれないと、上京してボランティア団体まで訪ねて依頼するということもされて
いました。えー
 
結局、蓋を開けてみれば、結いの方々、地域の高校生、ボランティアの方々と総勢500人もの人
が集まり、写真の様に屋根に張り付き夫々の役割を果たして完成させる様子は圧巻でした。びっくり
 
屋根の表側は勿論、家の中、内側から外と縄を結んでいくベテランの人とのやり取りも映っていました。
 
また、その時に使う伝統の道具を準備する人の様子もありました。
伝統を守ってきた先輩のベテランさんたちの出番でした。
 
屋根ふき実施の日の前からお手伝いをしてくれる方々を招いて大ご馳走をし、(昔の結婚式のようでした)
当日は予定の人数よりどんどん増えていくボランティアさんなどの食事などのことにも奔走する当主の
奥様の様子なども取材されていて、この屋根ふきがどんなに大事業なのか伝わってきました。真顔
 
屋根の形も一段落して、お手伝い衆に食事、お酒でのお礼のおもてなしは近所の女性の手助けが不可欠
で、宴が盛り上がった頃はその女性たちが地域の踊りで華やかさを一層賑やかに祝ってました。
 
そこにいた見学の人の中に、屋根の吹き替えを断念して今時の家にしたという女性がいました。
 
「羨ましいですね。家もできればよかったんですが、それなりの苦労があるので断念したんです。
結いの人達の力を借りて、またこういう合掌作りの家に住めるのが羨ましいです。」
と、話していました。
 
 
「まるでアリの様に屋根に群がる人々」という表現そのままの映像を見た時、
「この屋根ふき」の記録は残しておきたいと記事にしました。
 
屋根の下から上に天然の萱を上げていきそれを固定させていく人、固定したら切り揃えていく人、
内側から縄で固定する人と、いろんな役割をどんどん担って進めていく人々の作業に感動しました。ラブ
 
全て、地域の結いの力、ボランティアさんの力でした。
 
どこかの屋根メーカーの作業ならこんな光景は生まれないでしょう。
 
根本にあるのは結い。
 
これからはこんな作業はなかなか見られなくなるかもしれない。
だから初めから終わりの宴までが貴重な映像となってしまうかもしれません。えーん
 
観光地の一軒となる合掌作りの家々を観光客となる私たちも盛り上げて、長く保存できるように
できることでお手伝いしたいと思いました。