”ことば(母語)と認知症”
国際結婚の子供の言語の問題を考えておられる記事でした。
私自身の家族は日本語だけなので、実際には問題は抱えていませんが、
こうしてSNSの時代の中で海外で生活し、実際の問題と向き合っておられる方々が発信される記事によって、以前考えていた、
”もしも、自分のことだったら”という位のことだった事をこうして目の当たりにすると
悩まれるお気持ちが解ると、こうして記事に残したいと思ったのです。
何故か、
やはり言語は文化そのものだと思うからです。
英語にも、ドイツ語にも、イタリア語にも、現在の言語になった背景が歴然とあると思うのです。
日本語を話せればそれでいいというものではなく、漢字も、ひらがなも、カタカナも、漢文古文と、きちんと学ぼうとすれば一生あっても足りないくらいの文化の上にあるものです。
当然、各種の外国語にも、それはあると思います。
だからか、外国語を話す時はその言語脳で話すのがいいとされている。
間に翻訳を介さないで、その文化の上で話すということになる。
そうなると、・・・・”自分はどこの国の考え方”で話しているのかということが大事になってくるのではないか。
其々の国の良さ、反対に欠点はあると思うが、先ず第一に”自分は○○人だ”という確証は
持っていたいと思うのではないか。
そして、筆者さんの危惧は、
将来ご本人が認知症を発したとする時、意志の疎通を図ることができる言語のことにまで
、この言語問題は関わるのだときちんと認識されたということなのでしょう。
義理のお父様の症状を目の前にして、今発信して下さったことが国際結婚された方々に
貴重な体験を教えて下さったことだと思います。
会話だけなら、今はスマホの翻訳機能で伝わる。
しかし、生育中の子供の言語をどう育てるのかという問題は日々の問題であって、子供の成長は待った無しなのだ。
筆者さんの問題は、「あ・うん」の呼吸で伝え合える言葉が無い時のもどかしさを外国語
での交流で感じた時点からの問題だと思っていたのです。
日本で、日本語で些細なことをきちんと理解し合える程の幸せはないと思っているのです。
そして、
今回の記事の前に、筆者さんはこんな記事も書かれている。
2019/07/07の記事でした。
以下内容を引用します。
「でも、私には娘の日本語を諦められない大きな理由が。
あれは忘れもしない、去年の夏。義父のイタリアの家に滞在したとき。
まだ認知症の症状も軽く、一応普通に生活できていた義父が、言葉(英語)が出てこなくて考え込む場面が多くありました。でも、イタリアの親戚と話すときだけは、スラスラとイタリア語が出てくる。
義父は20代前半でイギリスに移住。78歳現在までイギリス暮らし。人生の大半はイギリスで過ごしているにも関わらず、イタリア語は健在、英語の衰えが急速に来ています。
特に、私は高齢出産なので、娘が成人する頃には、もう老人への入り口にさしかかっているはず。
その時、娘に英語(ドイツ語かも??)で話しかけられて、なかなか言いたい事が伝わらない、、、と言うのはやっぱり悲しい。
それに日本はなんだかんだいい国だし、将来娘に日本に住むという選択肢を残してあげたいとも思う。
外国での日本語教育、みなさんどうされてますか?良い方法があれば、教えてください」
以上引用
そして今回の記事、の引用です。
リブログさせて頂いた記事。
2020/10/20の内容です。
以下引用。
「ドイツを出た一番の理由は、娘の言語でした。ずっとドイツにいるかもわからない、私達もドイツ語はほとんど喋らない、そんな中で、娘がドイツ語がメインの学校に通い、英語や日本語が怪しくなっていくのを避けたかったのです。
家で両親とも英語だったり日本語だったりすれば違うのかもしれませんが、我が家は夫が英語、私が日本語。どの言葉も中途半端になっていく可能性は高い。
夫がまずは英語、それが無理なら日本語で教育をと言い始めた時は、正直、子供は色々な言葉を簡単に覚えるから大丈夫だよ、と思っていましたが、海外での生活が長くなればなるほど、言葉ってそんなに簡単なものじゃないんだな、と身に沁みてきました。
言葉と言うのは、アイデンティティにも深く関わるとっても大事な自分の核となるもの。娘の第一言語は英語になると思いますが、娘には、日本語も喋り日本人としてのアイデンティティも持っていてほしいなぁと言うのが私の願いです。」
以上引用。
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