友人談:
義理の父を病院の診察に連れて行った。
義理父は普段はパジャマでウロウロしているような人。
ところが、一旦お出かけとなるときちんとした格好を心掛けるのだそう。
すると、結構若く見えるのだそう。
90歳になろうとしているのだが。
で、彼女は、義理父の息子の配偶者。
義理父から言うと、「家の嫁」と紹介するような立場。
まだまだ若い年齢です、実際は。
で、診察する医師が、彼女を、
「奥さん・・」
と、呼ぶのだと言う。
彼女の悩み、
「私はおじいちゃんの奥さんに見えるの?そんな年齢に見えるの?悲しい」と。
そしてこうも、
「今の若い人達は自分の配偶者を嫁と呼ぶのね、だから”嫁です”といえば、それこそ
おじいちゃんの配偶者と間違われてはしないかと、困ってる。
もう、おじいちゃんの傍で"奥さん"と呼ばれるのはいや」と。
う~ん。
私は思う。
医師は、まあ、若い女性ではない、あるいは、既婚者かと思われる女性には、おしなべて”奥さん”と呼んでいるのではないかと。
巷で、八百屋さんのおじさんが「奥さん、奥さん、安いよ買ってって」と叫ぶのと同じなのではないかと。
日本語は、その場の状況によって、あるいは、発する側が主体として使うか、目的を指すのか、とかそんな時々によっておおきな差があるものだと思う。
単語一語が、一つの意味ではないのだ。
どんどん変化してその場に応じた使われ方をしているのだと。
だから、あなたが、おじいちゃんと釣り合う年齢に見えるなんてことではないと思うのだ。
と、ここで、私だって、人様のお家の義理父さんを、一般的に私のおじいちゃんでもないのに”おじいちゃん”と呼んでいる。
高齢の男性の総称として、ですかね?