名も無い家事以前の問題。
ダイニングテーブルの照明の電球が一つ切れた。
このテーブルを一番利用するのは夫である。
ここで新聞を読むのだ。
しかし、明るさのいつもとの違いに気付いたのは私だ。
白熱球40ワットが3個で成り立っている照明が一つ切れるとやはり暗さを感じる。
さて、いつものとおり”電球のストックの籠”から選んで取り換えを、時間があった夫に頼んで
出掛けようとした。
すると、リビングの壁が収納スペースとなっている扉を開いて夫は、
「電球の籠はどこだっけ?」
と、立ちすくんでいる。
収納スペースとして仕切ってある棚の最上段に位置していたが、最上段であるがために
何か台に乘らないと取り出せなかった電球ストック。
そこばかりを見つめている。
その理由を述べると、以下のことが原因なのだ。
収納は其々籠分別してあったが、暫くすると、取りやすい位置にある籠の周りにいろんなものを押し込んでしまいがちになる。
そうなったら、収納棚全体の断捨離時期なのだ。
幾つもの籠を取り出して整理のし直しをしたのが1年位前だったかと思う。
電球など、よく出し入れするものは台無しで取り出せる位置に変え、最上段にはたま~にしか使わないものを置くことにした。
合理的だと考えた結果だ。
男性が大事にしたがる接続コードやアダプターなど、次使うかどうかわからない物が
溜まっていく。
それも最小限にする。
多分それでも出番はやってこないだろうけれど・・・。
だから、コード類と電球を、其々重なる籠に整理して、扉を開ければ取り出せる位置に決めた。
前面にインディックスで内容説明の名前を書いて貼ってある。
そして、そのことを既に説明してある。
既にその中から取り出して電球替えもしている。
しかし、以前の記憶からの変更を彼の頭は変えようとしないで、以前の高い場所ばかり
探す。
私の出掛ける時間はどんどん過ぎて行ってしまうが仕方なく、整理して場所を替えたことを
思い出してもらう。
そしてやっと、
「そうだった。こっちか。」
と、動き出す。
そして同時に、今回の電球のストックを確かめて、無い場合はその日の内に(できるだけ)
買い足してストック在庫を安定させておく。
「在庫確認」、ここまでが電球ストックのための”名も無い家事”なのだ。
在庫から取り出して入れ替えなんてほんの一部のことなのだ。
在庫ストックの意識もなく、その在庫場所さえ探せなく、立ち往生する夫。
家庭でも、会社でも、市役所、区役所、もっと広く国の機関でも、作業をスムーズに運ぶためには、その前の段取りができているかが、その作業よりも大事になるものではないかと思っていて、普段そのことを夫に伝え続けている。
我が家の夫はそこの部分、段取りが全くできないのだ。
”家事””の表面だけ見ているのが夫達だと思うが、その奥にある部分を何かにつけて
見て、気付き、行動に移せるかをチェックして、認知症予防の一策として動くように
仕向けているのだ。
堅くなった脳は中々変化してくれないし、自分でやるのが一番早いんですが。
溜息です。
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