それって当たり前?

日々感じたことを徒然に。

アルフレド・ノーベルの遺言にはないノーベル賞。

2019/10/08 の新聞のコラムより。

 

 日本時間の昨日からノーベル賞の発表が始まった。ここ数年は毎年のように日本人の受賞が話題になるが、日本人の受賞歴がない分野もある。今年は14日に発表となる経済学賞だ


 ▼正式名はノーベル記念スウェーデン国立銀行経済学賞。アルフレド・ノーベルの遺言にはないこの賞は、平和賞や文学賞、自然科学分野の他の賞に遅れること約70年、同銀行の設立300年を記念して1969年に新設された。今年で半世紀となる


 ▼過去81人の受賞者はほとんどが西洋人で、大多数が米国人。日本はおろかアジア人の受賞者はインド出身のアマルティア・セン氏1人にとどまる。端的に言えば、主に資本主義下での経済発展を支える米国有名大学の研究者に与えられてきた


 ▼ただノーベル賞学者といえど、複雑な資本主義経済を全て説明できる理論を打ち立ててはいない。過去の受賞者が相反する政策提言をした例も枚挙にいとまがない。経済学が百家争鳴の学問と言われるゆえんだ


 ▼超一流学者の理論も万能ではないとなれば、「アベノミクス」も無謬[むびゅう]とみるのは誤りだろう。成果が地方の津々浦々までは及んでいないと提唱者も繰り返し認めている。理由は果たして「道半ば」だからなのか


 ▼その精査を期待したい国会での審議が本格化した。過去、ノーベル賞学者の発言も錦の御旗に2度にわたって延期された消費税がついに増税されて後、初めての論戦の舞台でもある。景気対策財政再建の両立へ。難問を解く理論の確立は望むべくもないが、少なくとも誠実に向き合った議論が聴きたい。

 

上記引用

 

ノーベル化学賞受賞の吉野彰さんの映像や記事、TVでのインタビュー番組等が9日以来

頻繁に発表されている。

お幸せそうなご夫婦の姿にコメンテーター達も感動しているようだ。

 

そんな中、上記の記事が目に留まった。

 

経済学賞にはそんな経緯があったのだと初めて知った。

 

日本人が受賞したことによって、ノーベル賞なるものに改めて向き合い新しい事を知る。

 

きっかけは何でもいい、

「へ~、そうなんだ~。」

と、いうことが大事なのだと、無知を棚に上げて、一つ偉くなったぞとちょっと嬉しくなっている。

 

それにしても、次々に明らかになる吉野さんの語録は興味深い。

10日のNHKスペシャルに出演されて、

「基礎と応用、両輪が重要」と話され、 研究者には「剛と柔」大事とも。

その上この笑顔。

 

 

スウェーデンの似顔絵画家が、受賞者の似顔絵を描き続けているらしいが、日本人の受賞者は堅い印象がある中で、吉野さんは柔らかい印象だと、語っていた。

そうですよね、この笑顔、素敵ですよね。

 

いくつものトンネルを抜けて受賞された旭化成の吉野彰名誉フェロー、化学賞受賞おめでとうございました。