アロハシャツをなびかせて。
バイクが走り過ぎて行く。
ドライブ中は常に周囲に気を付けている。
特に、車の後方、左側面。
自分が車線変更する時の後方からの車の動きや速度には注意する。
そして、左側面も自転車やバイクの動きに注意する。
突然サッとすり抜けていく自転車やバイクはいるので、早目に動向を伺っている。
そんなある暑い日、2台のバイクが気になった。
離れていたが、信号で停止した時、何か話していたので
「ああ、友人同士なんだな。」
と確認した。
一人は手袋、長袖の上着を着て、勿論ヘルメット着用で首にスカーフまで巻いている男性。
もう一方の男性はアロハシャツに短パン、ヘルメット、見た目は涼しそう。
走り出すと、上着の男性のスカーフがなびく。
アロハシャツの方はシャツ全体が風をいっぱい受けて膨らみ、アロハ全体がパタパタとなびいて夏風景そのものという景色が走っていた。
アロハシャツにバイクは涼し気に映った。
陽射しは暑いだろうが走行中は気持ちいいんだろうなと見ていた。
ただ、この二人の違いは、もしも、転倒した時に対する準備の違いだろうと思った。
上着と手袋、短パンでなく長ズボン、は転倒時のことを想定している。
アロハは恰好いいけど、危機管理不足、転倒した時を想像すると直に皮膚をやられてしまうだろうと想像してしまう。
2台が走り去った後、事故がないことを祈った。
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