猫の年齢差。
”お世話猫”のお世話は今でも続いている。
最近では、車の音でわかるのか、私が到着すると玄関で2匹が待っている。
警戒心の強い一匹は階段を駆け上る後ろ姿が見える。
私は、餌が足りているか、食べた量はどれくらいか、水は足りているか、とトイレのチェックをする、基本的なことが任されている。
しかし、それだけで
「はい、さよなら!」
と、帰るわけではない。
3匹共の飼い主がいない寂しさを紛らわせてあげたいという気持ちが一番なのだ。
スキンシップしてあげたい、話しかけてあげたい、抱っこも必要だろう、だから先ずは部屋の空気を入れ替えて、沈んだ空気を動かし、風を入れる。
そして、必要な事を済ませたら、日向ぼっこや、遊びを始める。
(基本的には窓の網戸は開けないで風と陽だけ入れる。)
とに角、犬も猫もインコやオウムや鳥だって、遊べば遊ぶ程その個体が持っている能力を発揮し伸ばすことができる動物なのだ。
ほっておいたら彼等は多分、食べて寝るだけだろう。
だから、時間が許す限り遊ぶ。
ユラユラと揺れるものには飛びついてくるさび猫は私の近くにいて離れない、いつ玩具が出てくるのか待機しているかのようだ。
我が家の猫も”遊びたい”をテーブルをカリカリして催促するので、同様に猫が正面にきて私を待つ時は期待している時だと思うのだ。
じっとしていたい猫はそのままに、さび猫と遊び始める。
3匹の中で一番若い彼女は体重を感じさせないくらいジャンプをする。
窓際にもフワリと乘ってくる。
ユラユラ棒を上げたり、左右に振ったり、回したりすると、食いついてきて動き回る。
彼女にとっては後ずさりの形になった時、丁度バスケットボールの試合でディフェンスをするような恰好で素早く動くのを見て、
「何て素早くバランスが取れているんだ~!」
と、驚いた。
ひっくり返ってもすぐ立ち上がる。
この動きは我が家の18歳の猫にはないのでちょっと感動した。
これが、年齢差というものなのだろう。
そんななので、帰宅してからは、その様子を我が家猫に話して聞かせる。
普段から、猫が聞いているかいないかは気にせず猫に話しかけるようにしている。
「ねえ、お話しようよ。お返事は?」
なんて具合にコミュニケーションの時間を持つようにしているのだ。
猫は横になったままチラッとこちらを向いて、
「ニャン!」
とだけ返事をした。
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