それって当たり前?

日々感じたことを徒然に。

生前葬

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また、気になるコラムを見つけた。

違和感を持たれる方もおられるでしょうが、敢えて紹介します。

 

以下引用です。
若者たちの「就活」とともに、人生の最期に向けて備える高齢層の「終活」が話題になっている。先月から自分が入る墓の所在地を生前に登録する事業を始めたのは神奈川県の横須賀市。いわば「お墓の住民票」だ
 ▼市によれば、身元が判明しているのに引き取り手がなく、無縁仏として納骨される遺骨が増加し、それを防ぐための終活支援という。あまり考えたくはないが、自分が入る墓まで生前に届け出なければ安心できない世の中になったのかもしれない
 ▼先日、昨年12月に生前葬を開き、反響を呼んだ建機大手コマツの元社長安崎暁[あんざきさとる]さんが亡くなった。81歳だった。がんにかかった安崎さんは新聞広告で延命治療を受けないことを明らかにし、お世話になった人に「感謝の会」(生前葬)への参加を呼び掛けた
 ▼自分らしい人生の最期をどう迎えたらいいか、終活の一つの在り方として受け止めた人もいよう。書店には葬儀の方法や費用の工面など終活が主題のハウツー本が並ぶ。インターネット調査会社がしばらく前実施した調査では、シニア世代の73・6%が終活に前向きとの結果も出た
 ▼一方、元気な時から「死」を普通に語る終活に抵抗感がある人もいるだろう。老いへの考察を重ねてきた作家の黒井千次さん(86)は以前、エッセー集に日常生活の場で死が公然と語られるようになった風潮への違和感を書いた
 ▼「生と死を隔てる垣根が低くなった分だけ、死の尊厳は失われ、同時に生の力が衰えてきた」。高齢化が加速する時代、老いとどう向き合うか。ゆっくり考えてみたい。
以上引用です。

 

この中の建機大手のコマツの元社長安崎さんの生前葬のことをニュースなどで見聞きしていたので気になった。
「感謝の会」に参加された方と一人一人握手して出会いに感謝したとのこと。
その上、延命治療を受けずに、ご自分の寿命を受け入れて、
「葬儀に来てもらっても、会うこともできないから、きちんとお別れと感謝をしたい」
と、実行された。

 

終活、終活と、子供に迷惑をかけないようにするにはどうしたらいいのか、という方向に世間の思いは広がっている。
あるいは、次世代を設けることができなくて、自己処理を考えざるを得ない方々もおられるだろう。

 

でも、そこを、生と死の堺を越えて生の次元で締めくくることのできる実行力のあった安崎さんの潔さに感服しました。
「寿命だ、受け入れる,旅立つ準備に切り替えよう」
と、仰ったのでは、と想像する。

私も、終活を一歩踏み込んで考える機会を頂いたと思っています。

ご冥福をお祈りいたします。