小さなことだけど・・・。
ジムでのこと。
会員さんの中には、ジムを設立したご本人も来られる。
最高齢ではないか?と思われる年齢だ。
それでも、毎日のように通って来られる。
(使用者は入室時刻と退出時刻を記録するシステムなので自動的に分かる)
ジムはこの方の会社の福利厚生施設として建てられたもの。
現在は会社の社主という立場という方だ。
ただ、詳細は分かりませんが、社主もボディビルダーだったということで、
若い時にお世話になったジムがあったからこそ続けることができたので(当時の写真が壁に貼られている)
今会社経営に成功された地位があるので、私財を投じての設立だとも言われている。
会社の福利厚生施設であるから、社員の方は無料で使用できる。
だから、土日曜日などは社長さんも来られるし、社員さんも同時に使用することがある。
ジムであっても、社員の方は気遣い、丁寧に挨拶などしている。
そこは仕方がないが、世間では当たり前の風景なんだろう。
私も、社主によくお会いするので、丁寧に挨拶するようにしている。
私は会社には無関係なので、外部会員で有料で利用させて頂いている身ではありますが。
一応この施設の概要が上記のようなことです。
と、いうことで私は会員の方がどんな社会的な地位であろうとなかろうとあまり意識をせずに
この施設に縁あって通っている人という立場でお付き合いしている。
だから、社主とも話があるときは会員同士という立場で話す。
その上、ジムを利用する時間帯が似ているので会うことが多い。
また、話の拍子に干支が同じ(同年齢ではない)ということが分かり私のことを覚えていて下さり、
社主との距離が近くなったように感じている。
そんな中である時、大型TVの対角線上にあるストレッチコーナーで仕上げをしていた時社主に、
「TVのチャンネル変えてもいい?」
と、声をかけられた。
私は流れている映像を見ていただけなので、
「大丈夫です!どうぞ、どうぞ!」
と、返した。
そして、
「ん?凄いな、きちんとチャンネルを変える合意を取るなんて・・・。」
と、思った。
TVの目の前に誰もいなかったら、誰の合意も取らずに勝手にチャンネルを変えてしまうものだけど、
遠くにいる私にもきちんと合意を取る。
会社での地位があるとどこででもその意識が出る人は結構いるけれど、自分が設立したジムであっても
会員としての意識は特別な所がない。
干支が同じとわかって以来何か親しみを持つことができてはいたが、まだまだ現役でお仕事をされ、
その間の隙間時間をジムに通われ健康を保っておられる社主。
その一言でまた彼のファンになってしまった。
小さなことだけど、こういう気遣いができることが人を成功者にするのだなと、気持ちが温まるのを感じた。
彼は、TVの前でいつもと変わらずバイクに乗っていた。