脳裏で繰返された嬉しい言葉”雰囲気がいいいね”。
夫が骨折して以来地域の包括支援センターのお世話になることが多い。
退院後の日常生活に必要な福祉用具などを支援するのが目的でもある。
当然、福祉用具の会社の方々にもお世話になっている。
自治体からの補助の範囲で使える物を設置したりと何度もお世話になっている。
そんな中、担当の女性と補助の男性たちが朝早くから訪問してくれることがあった。
玄関に設置することになった手摺の工事のために準備として玄関周りにある植木鉢の移動
をして下さるということでした。
自分でできる大きさの物は動かしておいたが、大きな物はお手伝いしてくれるというのだ。
有難い。
若い人達の力ってやっぱり凄い。
大きな重たい鉢植えも簡単に一人で移動させることができる。
そんな準備をして彼女は現場の写真を後で復帰する時のために撮っていた。
工事の業者さんの仕事が終了した頃、彼らは約束通り鉢植えを元通りにするためにやってきた。
工事業者の方もある程度直してくれたのでそんなに時間はかからなかった。
ただ彼女は今回の請求金額を受け取りにくると、三度目の訪問を取り付けていった。
そして、夕方支払いの作業に入った時彼女が言った。
「お花変わりました?新しい鉢植えになってませんか?」
私、
「えっ?!気がついたの?凄い!普通気づく人は少ない(いない)から凄く嬉しい!ありがとう!」
彼女、
「母がガーデニング好きで、特にブーゲンビリアを塀などに這わせているんです。だからお花好きなんです。」
鉢植え移動の日があるので、夏の花日々草から冬用に準備していたパンジーの鉢を別の場所においてあったのだ。
鉢の移動があって近辺も汚れたりしていたので、新しい鉢植えのレイアウト(という程大げさなものではない。)
を考えて設置してついでに水遣りをして、朝の様子と変わっていたのだ。
玄関周辺を見て、彼女は言った。
「最初にこちらに伺った時に先ずお花が綺麗だな~て思ったんですよ。」
「そしてこのリビングでも、一目で家具などが一つ一つ好きな物を選んで置いてあるんだと思ったんです。
坪庭にある照明なども素敵です。
だから、一緒に伺ったケアマネージャーの○○さんとも”雰囲気がいいお宅だったね~。”と話してたんです。」
その後は彼女のお母さまのブーゲンビリアの写真などを見せてもらい花談義、一つ一つ買い整えていった中古家具
談義などになった。
新品ではない、義実家で大事に扱われていなかったのを塗りなおした座卓やら、骨董品屋さんの奥に埃にまみれて
積まれていたアンティークとまでいかないが骨董の椅子や、リサイクルショップで見つけた書棚付きのライティングデスク
など、全体では同一のものではないけれど、私の好みという点で集まってきた物だけなのにそれを認めて下さったのだ。
そして、あの最初の日にそれを感じてくれていたというのだ。
「ああ、あの日皆さんが集まった日にきちんとお茶を出しておいてよかった!( ´艸`)」
と、「退院後の生活を支援する」という日のことを思い出したりした。
”雰囲気がいいいね”は居心地がいいと思って下さったんだと嬉しく思った。
特に照明の照度には”明るすぎない”を基本に考えているので落ち着いて話ができたんだと思います。
私が花の手入れをしようが、アイビーの剪定をしようが、古い椅子など見つけて修理してもらおうが
人様には関係ない自己満足と思っていたが、それを”雰囲気がいいいね”と捉えて下さる人はいるんだと
思うと、見ている人は見ていると、自分とそんな人のためにこれからも”居心地の良さ”を追求(大袈裟!)
していきたいと思ったのでした。
本当に嬉しい一言に、普段のイライラやストレスは吹っ飛びました~。
彼女にお礼を、ありがとうございました!