親になって子供にしてあげたいこと。
次男が、自分の、成長する子供について話してくれたことがあります。
記念日の為に帰省して一泊した時にゆっくり話したことです。
彼は大学時代2回程夏休みを利用して短期の語学留学をしました。
(写真はお借りしたものです。本文とは無関係です。)
私が、それ以前に”人生でまだやってないことを果たしたい”と単身語学留学をしました。
(子供達、末っ子も高校生になっていたこと、兄たちも大学生だった時期。)
そんな様子を見ていて、多分自分も行こうと決めたのだと思います。
だから私の経験した学校を紹介して、結果非常に満足していました。
BOSTONの学校でした。
この時彼も初めて単身で行ったので現地到着時には飛行機の遅れなどでトラブルに見舞われたらしいが、現地の人に助けられたと話した。
それもいい経験になったようです。
そして、次がNew Yorkでした。
当時離れて暮らしていたので帰国後の感想などは詳しく聞いていませんでした。
写真などは折に触れて見せてもらっていたし、その時に出会った友人の話や、後日日本で再会している話も聞いていた。
いい経験ができたんだなと嬉しく思って聞いていた。
今回子供は連れてきていなかったのでゆっくり話ができたのです。
今まで聞いていなかったこと、或いは子供にも自分の経験を推したいと思うようになったこと。
そんな親子関係の年齢になってきたと言う事なのだと思います。
現地、New Yorkはいろんなことが刺激的だったようで今になってしみじみ話したのです。
本人はバスケットボールをやっていたのでどこに行ってもゲームが始まれば仲間入り
できたようです。
バスケの試合は留学中に海外の学生たちと暇さえあればやっていたようです。
そこでの体験を今話してくれたのです。
欧州組、ドイツ、フランス、イタリアなどからの留学組が試合のリーダーとなって
組み合わせなどを決めていくのだそう。
その時にやはり好き嫌い、偏見、が出てアフリカ組などは成るべく一緒にやりたくないという意識があって、アジアも好かれていたわけではないが、日本だけは対等に近く扱っていたということでした。
何か”G7”とか政治の仕組みが思い起こされてしまいますが、民間の若者の世界にもそんな事があって、人種差別のことも考えたそうだ。
それでも、とに角日本にいては経験できなかったことが直に感じられた短期留学だったようだ。
友人も沢山でき、日本人は勿論、海外の友人とも機会がある毎に再会したりしているようです。
だから、本人にとっては大いに視野を広げる、肌で感じる視野を広げた経験だったようです。
その後も海外を見ると言う目的でヨーロッパなどにも単身旅行したりと意欲的に過ごした学生時代だったと思います。
私も、その経験で海外に、日本に、沢山の友人を得て、フランスにはホームステイにも招いて頂きました。
だから、息子と私は同じ語学学校に通ったということで、話が通じることがあるのです。
そして、その時知り合った学生(今はもう立派な社会人)とは今でもLineなどで交流しているのです。
そんな話をしていて彼は自分の娘にも実際に海外に行って肌で”海外”を
感じて欲しいと思っていると言うのです。
ところが、・・・娘は”ビビッている”のだそうです。
実際に日本以外の国を知るということがどれだけ彼の意識を変えたか
計り知れないのだろう。
「一週間でもいいから体験してきて欲しい。」
と、言うのです。
「そうか~、それだけ短期留学が彼の人生に与えた影響力は大きかったんだ。」
と、私は
「ヤッタ~💪!」
と(今頃になって)内心喜んだ。
一か所にステイしてそこの場所で生活すると旅行で移動するのとは違うものが見えるのだ。
普通に暮らしている生活を感じることができるのだ。
朝、交通機関を使って学校に行き、夕方帰宅する現地の人達の流れに混じったりする。
そんな風景でさえも新鮮なのだ。
今時海外の暮らしはSNSで隣に住んでいる人の生活のように知ることができる。
何処に行くのも、意志さえあれば飛行機が運んでくれる。
乘ってしまえばいいだけのこと。
しかし、生身の国籍、人種の違う人間と触れ合うことはやはり現地に行かなければ得られない。
暮らしにくい国や、相性の悪い国は実際に行かなければわからない。
そして、日本の外から日本を見ることによって、今まで見えなかった日本が見えてくるのだ。
多分、彼もそこを感じてくれたのだと思う。
大切なことなのだと。
コロナ禍の時代になってしまい、行きたくても行けない国際情勢が
続いている。
しかし、いずれ”Withコロナ”となってうまく付き合っていく時代が来るだろう。
そんな日が来ることを信じて、地球上でも、宇宙でも、日本だけの世界ではない見方を経験して欲しいと願っている”父親になった息子”の気持ちが大いに伝わった日だったのです。
私は自分の経験を積極的に披露もしなかったし、そんなに話すこともなかったが、次々と広がっていく私の世界を見てくれていたのだろう。
多分私が相当楽しそうにしていたのだろう。
そして、ある夏休みに短期語学留学をしたいと言い出した。
できるだけのサポートをして成田空港まで見送った(彼は初めての単身海外行)日の光景は今でもはっきりと思い出すことができる。
その後は彼の交流力で世界を広げていったようだ。
そんな話を今頃になってしみじみできたのもいい記念日になったな
と、感慨深いものがあるのです。
若い時の経験ってその後の人生に与える影響が大きいものなのだと
彼や私の友人から直に伝わっています。
だからこそ彼の気持ちが解るのです。
現在進行形の事実なんだな~、と。
そして彼にも陰ながら応援したいと思っています。
「意志あるところに道はある。」
(しかし、意志が無ければ何も始まらない・・・、のも理。)