「純愛物語」と東北大震災とコロナ禍と。
ジャスミン真理子さんの記事、リブログ失礼します。
以下引用
戦後10年経っても
今なお多くの孤児たちが 虚しい日々を過ごしていた。
戦争孤児。
浮浪児。
女子感化院。
原爆症であった。
ドヤ街の安宿。
屑屋。
ふたりで暮らしたら 金魚を飼おうね。
ミツ子が手作りした マスクだった。
この世から捨てられたような 不良少年と少女の
懸命な愛と生への願いに あまりに非情な社会。
ベルリン国際映画祭銀熊賞
キネマ旬報ベスト・テン 第2位
毎日映画コンクール、ブルーリボン監督賞、企画賞受賞
今井正監督
上記引用
上記、キーワード、気になった当時の言葉を抜き出してみました。
何か、東北大震災後10年になる今と似てるなと思ってしまいました。
もう、60年余り前の日本です。
そして、重なっているコロナ禍の今。
マスクは今の需要とは意味がちがいますが・・・。
少年院が感化院と呼ばれていた頃の記憶があり、震災孤児(他の家族はいても、親を亡くしたと言う意味で)、ドヤ街の安宿はネットカフェだったり、屑屋は廃品回収、産業廃棄物なっているが何も変わっていないと思えたのです。
だから、ニュースだけで知る自殺者、住まいを失くす人、収入が大きく減って生活が困難な人、等々・・・。
セーフティーネットから外れた人は今でも存在するじゃないかと。
もしも、映画の二人のように誰かにスポットを当てたら、今でも、こんなストーリーは存在するかもしれないと思ったのです。
その一方では株価が上がっていることで富裕層はお金の使い場所を探している状況だとも
言われている。
どんなに文化が向上し、テクノロジーが発展しても取り残される存在はあるのだろうと
どうしようもない気持ちにさせられる。
政治の力も後手後手に回る悲惨な状況に、半世紀経っても何にも変わっていない”今”
を改めて感じている。
今井監督はそういうことを映画にして下さったし、国際社会に発信し、国際社会も
きちんと受け止めて、ベルリン国際映画祭銀熊賞 を授与して下さっている。
東北大震災後10年であり、その間にあった自然災害での被災者の方々がおられること、コロ
ナ禍真っただ中の今の事が重く感じられる。
政治力でも世界の平和は解決できないままの人間の無力な様をこの映画が気付かせてくれたように思う。