「新常態」
新聞のコラムから 2020/05/27版
米女性作家が1世紀前に発表した小説は、身寄りのない少女が奨学金の出資者に送る手紙でほぼ全編を構成する。みずみずしい感性を記す青春文学としてだけでなく、書簡体文学としても名作の呼び声高い
▼小説の題名「あしながおじさん」は苦学生の援助者の代名詞になった。親を亡くした子どもらの進学を支える日本のあしなが育英会(本部東京)も名は小説に由来する。
奨学生自らが呼び掛ける年2回の街頭募金などを原資に、昨年度は50億円近くを支援した
▼半世紀前から続け、ちょうど100回目となるはずだった募金活動は今春、初めて中止に追い込まれた。ウイルス感染拡大の影響だ。県内でも3カ所で予定されていた募金の中止を本紙も報じたが、記事を見た読者から手紙をいただいた
▼差出人に「あしながおばあちゃん」と書かれた封書は、子育てを「国の宝育て」と記し、5万円が同封されていた。現金は育英会の口座に、手紙は写しを会の広報担当者にお送りした
▼会によると、街頭募金中止の報道でオンラインなどを利用した募金は増加基調にあるという。ただ、アルバイトもままならず、生活に困窮する奨学生に一律15万円の緊急支援金を給付したこともあり、残高が大きく減った基金を補うにはまだ足りない
▼切実な声を上げている人たちに、いかに迅速に手を差し伸べるか。首都圏や北海道でも緊急事態が解除されたが、新型ウイルスと生きる「新常態」はむしろこれからが本番。支え合いの人知が問われるのもこれからが正念場となろう。
上記引用
”切実な声を上げている人たちに、いかに迅速に手を差し伸べるか”
これが一番のキーワードなんだと、いつも思う。
接客業、飲食業、観光業、教育界、また、その業種に関わって食材を納入する業者、
観光バスや旅行業者、案内業など細かく繋がっている業者のことを考えると、その方々の
体力、資金力が尽きる前に援助が必要だとジリジリした思いでいる。
そして、その援助は一回きりで終わるものではないだろう。
「新常態」という今までとは違う生活の仕方になっていくのだろう。
日々、新しい方法、アイデアを考えて、人が集まる中での模索をしている人達がいる。
私は、ニュースで紹介されるそんなアイデアを実際に使える方法を考え出す人々を
驚きと尊敬の念で見ている。
まだまだコロナウィルスに対しては気を緩めてはいけないと、マスクをして感染しない、感染させない、と公の場所でのマナーを守るくらいしかできない自分でいる。
「アベノマスク」は全国に届いているのでしょうか・・・。