それって当たり前?

日々感じたことを徒然に。

風をつかめ!

バラグライダーでのヨ━ロッパアルプス縦断レ━ス。

 

内容引用。

パラグライダーで風を掴み、オーストリアからモナコまで、ヨーロッパアルプス1200kmを越えてゆくX-ALPS。タイムリミットは12日間、頼りになるのは自らの脚とパラグライダーのみという過酷な冒険レースだ。挑むのは世界中から選ばれた32名の精鋭たち。大会5連覇中の絶対王者に若きパイロットたちが立ち向かう。日本からは最年長59歳のレジェンドが参戦!アルプスの大絶景の中で繰り広げられる、熱き戦いの記録。


王者マウラ━(スイス)は卓越した天気を読む能力がある。
天気予報と実際の天気を照らし合わせる訓練を毎日15分やっているそうだ。

テイクオフする場所まで登り、上昇気流に乗る。
いかにして乗るかなのだ。

 
フライトができなければ、できる所まで登る。
アイガ━などは山の1500メートル以内を通過しなければならない。
そんなル━ルさえある。
 
雨雲に掴まることもある。
 
今回唯一日本人として参加した扇澤 郁(おうぎさわ かおる)さんは大会最年長の59歳であり、34年間、パラグライダーの第一線で活躍し続けている選手です。

サポーターとして渡部さん(39)と小熊さん(25歳)が同行した。

二人は扇澤さんの弟子だそうです。

日本で登山の訓練にも同行している二人です。

 

選手の職業はパイロットや消防士。
航空力学を学んだ頭脳派もいる。
 
上昇気流に乗れば300キロメートルにも及ぶビッグフライトもある。
 
猛暑日の日は地上と上空の温度差がなく上昇気流が起こらない。
飛べない。
 
トップでゴールしたのはマウラーだった。
2位が初参加のフランスのピノ
 
3位、4位争いが生まれるが、何とパラグライダーが巧な選手と、フランスの地の利に詳しい
という二人が協力して、期限内に完走してモナコへのゴールを狙うという目的を果たすことを決め、見事同時3位を獲得したのです。

 

この時、ブノワ選手がパラグライダーを失速し、きに引っ掛けるというアクシデントに見舞われたが、そのロスした時間を、先に行くことをしないで、ポール選手は待っていた。

約束を守ったのだ。

 

二人は同時にゴール。夢を叶えたのだ。

 
 
日本の扇澤さんはモナコに辿り着けなかったけれど、弟子たちにその方法と挑戦する姿を
伝えることはできた。
 

モナコに辿り着いたのは32人中10人。
12日間の空飛ぶ鉄人たちのレ━ス、また2年後です。

 

 

 
私がこのドキュメンタリーを記事にしておきたかった訳。
それは、先ず、パラグライダーとは、そのもの”飛ぶ”ことだと思っていたが、こういうレースを見るとパラグライダーが一つの”手段”なのだと知ったことだ。
 
1500キロにも及ぶ距離を移動する、それも限られた時間内で。
それは今、飛行機でも、ヘリコプターでもできるだろう。
 
しかし、人間の知能と直感と体力だけで、それを遂行しようとする”手段”として使うということに驚いたのだ。
 
事実、空飛ぶ鉄人だ。
 
パラグライダーが”手段”だなんて、パラグライダーを操作できるに留まらず、その先でのレース、これは冒険だろうと思った。
 
体力を鍛え、天気予報を活用し、山の気象と地形を把握し、そこでいかに飛ぶかと周到に考えた上での冒険なのだ。
 
こんな人達がいること自体驚きで、その挑戦者たちに、
「どうして、こんな冒険に挑戦できるの?」
と並み外れた能力に、同じ人間と思えない畏敬の念を持ったのだ。
 
彼等は普段何を考えて生きているんだろう?
 
小さなことに拘るよりは、多分、
「自分の人生でしたいこと、人生をどのように使うかが何なのか」
ということが明確な生き方をしている人達なんだと考えるようになった。
 
自分とは比較にもならないが、痛さも、寒さも、不安も、体力の限界を乗り越えてこんなことを真面目に取り組める人ってやはり超特別な”鉄人”なんだろう。
 
BSNHK、2019/12/14放送の番組を制作して下さったスタッフの皆さん、ありがとうございました。