新芽。
玄関脇にあるやまぼうしの木。
冬は葉が枯れて、朝陽が当たって暖かい。
夏は、反対に、今頃から葉っぱを付け始めて強烈な朝陽も遮ってくれる。
秋に葉っぱが落ち始める頃は毎日のお掃除が大変だけれど、太陽光の調節には
有難い存在の木だ。
ところが、新築時に植えて14年が経って、昨年は、3本の内2本が枯れて?新芽は出さず
そのまま葉っぱも付かず、ちょっと残念なシーズンとなって終わってしまった。
「ああ、どこが悪かったのかなあ。土かなあ。」
などと考えても、結果がこうなのだから仕方ない。
溜息をついて見上げるばかりだった。
「もう、死んでしまったのかなア。」
とどう処理しようか迷って、様子をみようとそのまま過ぎた。
そうしたら、何と今年は幹の下の方から新芽が付き始めているではないか。
「ん?、新芽?去年枯れたような木に新芽?」
と驚いた。
でも、本当に芽が出ている。
嬉しい!
「ああ、先走って切ってしまわなくてよかったな~。」
と胸をなでおろした。
せっかちに、芽が出ないからって、それは駄目と判断を下してしまっていたら、この新芽はなかった。
よく、稲や柿なども表の年と裏の年があると言われるのを聞く。
樹木や田んぼの土も休ませることが必要らしいので、去年ゆっくり休んで、
文字通り、休眠し、栄養を蓄えていたのかかもしれない。
物事に対して、スピーディーな判断が必要な物と、ゆったり構えていた方がいいものと
あるんだと、教えられたような気持ちでいる。
植物と共生するって学ぶことが多い。