日曜日に、依頼することがあって息子に来てもらうように頼んだ。
息子は普段の疲れを取るべく自宅でゆっくりとしていたようだ。
ただ、お互いに行き違いはあったけれど、電話はしてあったので、確約とまではいかなくても
実家に来るつもりではあったようだ。
家族とは、その辺のことは時間も適当でもいいし、多少遅くなってもお互いに融通は効く。
私は、だいたいの事を予測して、夕飯の支度を早目から始めて、勿論いつもより多めに作っておいた。
普段は夫婦二人の食卓で、これといって話題があるわけでもないし、TV番組の好みも全く違う。
そんな中に、息子が混じると環境は一変する。
いつもは静か~に進んでいく食卓が一気に覇気が上がる。
もりもりと食べる、スピードがある(これは、もっとゆっくりの方が身体にはいいのだが)、したがって
お代わりも遠慮ない。
「やっぱり外で食べるのと中身が違う!」
と、美味しそうに食べる。(メインとして豚汁を、具の品数をこれでもかと、沢山入れて作った)
と、普段取れない根菜類が一杯の豚汁を喜んで食べていた。
一人分の食器やお皿が増えるだけでテーブルそのものが賑やかになり、近況を話す息子
との会話で部屋そのまで元気が増すように感じる。
子供達が自立するまでは毎日がこんなだったんだな~、と懐かしく思う。
いつもいつも、もっと多い量の食事を用意し、大きなお弁当箱の弁当を毎日作り、心の中では
「ああ、あと何年お弁当つくるんだろう」
と、よく考えていたりした。
今、普段は夫婦だけの食事が当たり前になってみると、寂しいとも思わないで、シンプルで、
楽だな~って慣れてしまっていたけれど、やっぱり食事は人数が多い方が楽しいと思うのだ。
その日の何気ない出来事やニュースに意見を言ってみたりして、お互い考え方を知ったりして
家族が成長していたんだな、と気づく。
お正月の家族の新年会の確認をして、
「久々に人間らしい食事をした~!」
と、後片づけもテキパキと率先してやり、明日もまた仕事だからと、帰って行った。
「仕事、頑張ってね!食事もしっかり摂ってね。」
と、心の中で声を掛けた。