それって当たり前?

日々感じたことを徒然に。

「ボージョレヌーボ」を買ってはみたものの・・。

先週15日に「ボージョレヌーボー」と店頭に並んでいたワインを買った。

 

ワイン好きの方には「残念ね」と言われてしまうかもしれないけれど、お酒には弱いんです。

弱いと言うより、体質的に合わないのです。

 

それなのに、何となく飲んで見たくなって、ハーフサイズのを雰囲気にのまれて買ってしまいました。

 

しかし、見ての通りです。

まだ飲んでません。

 

普段、食前酒を飲む、というお洒落な生活ではないので、機会が中々ないのです。

 

ずっと以前のことですが、フランスのある家庭にホームステイしたことがあって、丁度この時期だったのだと思います。

そのお宅はヴェルサイユ宮殿の近くで、通りに出ると宮殿のおおきな通りで宮殿が見える距離でした。

家族が体育館で運動するというので同行しました。

そしたら、多分ロビー脇のような所のテーブルにボージョレヌーボのワインが置かれていてプラスティックコップが沢山あって

、それで皆で、

「さあ、飲んでみて、さあさあ」

という、ざっくばらんな雰囲気の中で飲んだという経験を思い出しました。

 

何だろう、別に気取ることもなく、

「今年のワインだよ~、飲んで~、飲んで~」

という気軽なものでした。

 

それに、毎晩家族全員で食事して、その度にワインを飲むなどというスタイルでもなく、みんなそれぞれに生活

に添った時間割で生活していて、あなたも自由に過ごしてねという感じで、誰かが毎日時間がある人が

付き合ってくれて、あちこちに連れて行ってくれたという生活でした。

 

あちこち、というのは私が一応リストアップした「行ってみたいフランスの場所」に添ったものでした。

お兄ちゃんとママと、ジヴェルニーを経由してオンフルールへ一気に。

この日に、郊外の高速道路から見える辺り一面の小麦畑を見て、オンフルールでは

放牧された牛が多いのを知る。

ジヴェルニーはモネの家に寄るがこの季節、閑散としていて、却っていい雰囲気を味わえた。

 

また、ある日はお兄ちゃんと街中のムーランルージュを見て、買い物へ。

パパとは、シャルトルにある古いお城を見学して、そこの城主の方がお庭を一緒に歩いてくださり。

友人とは私が一番行きたかったシャルトルの大聖堂のステンドグラスを見に。

勿論美術館は必須。

ルーブルは行ったことがあるのでオルセー美術館へ。天井が印象的でルーブルに比べて広過ぎないで良かった。

 

またある日は凱旋門の屋上まで。

そしてその反対側のラ・デファンス地区まで電車移動して現代的なパリに。

 

そしてエッフェル塔はと言うと、友人本人は何回も登っているし、はっきり言って「お上りさんが登る場所」

という意味で、ちょっと躊躇していたが、

「私は初めてだから付き合って!」

と頼んで、登ってもらった次第になった。

 

日曜日には友人とそのママと、ママの友人達のランチ会にも同席させてくれて、ママの友人宅にも同行したっけ。

 

ヴェルサイユ宮殿の庭園の奥のマリー・アントワネットの庭やその奥に広がる森にも足を延ばして、

そこで自転車に乘る住民を凄く羨ましく思ったのを覚えている。

夜はママと映画にも行ったな~。

 

彼等は本当に、過剰ではないが、誰かが空いている日に私に付き合ってくれる、という

サラッとしてるが優しい対応をしてくれて、私はフランスの田舎にも行くことができて、本当に

フランスは農業国だという実感を得た一週間だったのです。

 

ボージョレヌーボ」を飲んだのは丁度この時期だったのだと懐かしくて、買ったのだと思います。

 

フランスではもう、コートを着ていて、散歩していてすれ違った女性が

「電車はストをしてるわよ」

という意味の言葉を掛けてくれて、彼女は黒のロングコートを羽織っていた姿が鮮やかに思い出される。

 

私には、「ボージョレヌーボ」はこれらの全てが蘇える一本なのです。

やっぱり、飲まなくちゃ・・・。