猫のお気に入りの場所。
毎回書くが、今年の夏は異常な暑さだった。
我が家の猫はクーラーが苦手のようだと分かったことも書いた。
その彼が結構長い時間を過ごす場所があった。
「あれ?猫はどこ?」
と、言う時、探してみると、ここにいることが多かった。
和室の、長火鉢の上に座布団を重ねてある、柔らかくて、高さのある場所。
後方の小窓を開けておくと、入り口とベランダ側からと三方から風が入る。
昼間はあまり使わないので静かに過ごせる。
よく考えると、条件としてはよく揃った場所なのだ。
猫は涼しい場所を知っているとは言われるけれど本当だ。
ある時、お天気のいい日に座布団を5枚共日光にあてていた。
当然彼の乗る場所はない。
そしたら、座布団の無い、長火鉢の凹んだ中に入って、何事もなかったように座り込んでいた。
"たらい"から顔を出すような光景と想像してもらえばいいかな。
「だって~、座布団ないんだもん~。」
とかいう訳でなく、
「いつもの場所でしょ?何か?」
という雰囲気だった。
私は申し訳ないような、可哀想なような、可笑しいような気持ちが入り混じって、
「ごめん、ごめん、お気に入りを壊しちゃったね。すぐお布団取り込むね」
と、急いで、場所作りした次第でした。
また、ある時は、同じ部屋の押し入れのお布団を干していたので、少し扉を開けてあったらしく、その隙間から入り込んでいたらしい。
何気なく扉を開けると、また、猫が座り込んでいて、
「何か用?」
と、すました佇まいでいたので、これにも、笑ってしまった。
掃除道具を出してから暫く猫いないな、と気づくと、その中に入り込んでいたこともあった。
動きが静かなのと、高さのある動きをするので、猫の日常には飽きることがない。
しかし、「あれ?猫どこ行った?」はしょっちゅうだ。