猫散歩の庭。
もっと詳しく言うと、我が家の庭の延長と言う具合に入ることを了解して下さっている隣家の裏庭。
あまり手入れをされないお宅なので、私と猫一匹が歩くことで、「獣道」化した部分と、ドクダミが
咲き渡っている部分がはっきり分かれていて、裏庭全体が覆われることなく保たれている。
猫も、自然な状態のその庭が気に入っているらしく、飼い主の私が事あるごとに、侵入に対する
付け届けとお礼と感謝と陳謝を繰り返していることは知らないのは当然としても、毎朝草を食べさせて
もらったりしている。
隣家のご主人が猫好きな人だということと、フランクにお付き合いさせて頂いているということで、
本当に感謝している。
普通なら、
「敷地内に侵入しないでください」
と、立て札を立てられるのが普通のところ、本当に有難い。
その庭が今、ドクダミ満開なのだ。
聞く所によれば、こういうドクダミを欲しいと思っている人もいるという。
乾燥させて、煎じて飲めるからだ。
この裏のお宅の庭も、もっと満開で、煎じて飲む人にとっては喉から手が出る程欲しいものだと思う。
しかし、これらは民家の裏庭でひっそりと、しかし堂々としっかりと花を咲かせている。
おしべなど、じっくり観察すると一つ一つは凄く可愛いのだ。
かつて習った木版画の先生は、このドクダミを主役に表現されていたので、私もこれは主役級の花だと
認識している。